2月 16 2011
企業視点で考えるグルーポン系クーポンサイト利用の注意点
最近何処へ行っても話にあがるのがグルーポン系クーポンサイトなのですが、「すごい勢いだよね~」という人がいたり、「あんなのろくなもんじゃねぇ…」という人がいたり、解釈は人それぞれでですね。そういうあんたの解釈はどうなのよ?ってことで、今回はこのグルーポン系ビジネスについて思うことを少し…。

どんなサービスだっけ?
基礎情報を再確認。
共同購入型クーポンサイトっていうのかな?は、利用する側から見ると、飲食店や宿泊施設などで利用出来る超お買い得なクーポンチケットをネット上でゲット出来るサービス、ですかね。有名所は、このサービスの代名詞でもあるグルーポン、ポンパレ(リクルートがやってる)、シェアリー(美容系に強い)、カウポン、ピク、半額東京など…。
私の生活エリアである群馬県、前橋や高崎、伊勢崎、太田…知っている店舗のクーポンも最近ではよく見られるようになって来たので、中央からガンガン営業が掛かってきているんだろうなぁ、と。ただまだ3社くらいしかちゃんと進出できてないようにも感じますが。
個人的には今年の前半には淘汰が進んでいるかもな~んて思ってたのですが、事業分野に特化したものや、中央勢力がうまく進出できてない地方版とか含め、まだまだガンガン増え続けてますね。三重県のミエポンとか沖縄のシマチケとか可愛いネーミングでいいなぁ。(クーポンサイト.jpによると今日現在211ものサイトが出来てるんですねぇ)
またこれまでマスコミなどでもガンガン取り上げられてきましたが、成功事例もあれば、問題を露呈してしまった事件などもあり、ようやくこのビジネスの姿がはっきりと見えてきた時期かもしれません。
利用する店舗・企業としては、こうした事例に学び、目的を明確に定めて使わないといけませんよねぇ…。
というわけでよく言われている特徴などを事例をあげながら確認してみます。
1.儲からない集客施策だ!と考えるのは大間違い。
グルーポン系クーポンビジネスにマイナスイメージを持っている店舗・企業の経営者の方は、こんな風に考えてませんか?(マスコミ煽りすぎ…という影響かもと思いますが)
今は売り手側も様々な経験をしているので無理やり売りつける感じではないと思いますが、瞬間的な実益をまかなう通常のクーポン施策と同じと考えると必ずに失敗するだろうとは私も思います。いつものクーポン施策と同じ…という考えなら収益を上げるための集客を期待しますよね。しかしグルーポンを例にとれば、定価の50%で販売、さらにお客様から頂いた料金の約半分位をサービス利用料として持って行かれてしまいますので、つまり通常のお客様からいただける費用の1/4程度がお店の収入になるわけです。クーポン発行でお客を集客して、それでも利益を出せる商売なんて今は殆ど無いですよね。
約25%ですから、ひとつの集客でも利益だそうという考えであれば、ちょっと手を出しづらいです。しかし「平日の集客があまりにも悪く、部屋の稼働率を少しでも上げたい…」という様な宿泊施設や、「一度試してもらえれば必ず気に入ってもらえるのに…」と考えるサロンや飲食店の方は、これは販売促進費じゃなくて宣伝広告費なんだね、と考え方を変えるのは簡単かもしれません。
- マイナスを減らすための緊急施策
- 単純な商圏エリアの認知度向上の広告宣伝活動
- 新しいターゲット層のお客様との出会い創出
- 固定客化するための機会獲得
クーポンという言葉から解放されれば、目的は色々設計可能です。そうすると、言われているメリットなんかも含め別に高くないじゃん!と思えるようになります(笑)
考え方を変換し、目的設定をされたら、実際のクーポン内容をどうするか…真剣に考えるべきです。いくつか上げていきましょう。
2.店のブランドイメージを守ることは大前提
クーポン系サービスはその割引率の高さによる話題性、サービス提供企業による販促サポート、そしてTwitterなどの消費者による伝播性の高さなどで、露出は確実に高まります。しかし提供するサービスや商品がその割引率を差し引いてもきちんと満足いただけるものでなければ、逆に命取りになります。よくマスコミに事件で取り上げられるのはこの点ですよね。あえて何処とはいいませんが(笑)そんなことをして既存客が離れるようなことになれば本末転倒ですよね。
3.実施時期・期間を考えないと大打撃を受ける可能性もあります
短い期間に、収益性の低いクーポン客を集中的に入れたりすると、経費はそのまま収入減少…終いには現金化が遅い…な~んてことになって、経営を圧迫することにつながりそうです。また短い期間にクーポン客を集中的に入れてしまうと、その間常連客の足が離れ、せっかく築きあげてきた信頼関係が崩れてしまう原因にもなりかねません。さらにその影響力の大きさから、予約や電話対応を含め通常業務にも負担がかかり、本来の良いサービスを提供できなくなってしまう可能性もあります。良いサービスを体験してもらい広めてもらったり通常料金でリピートしていただいたり…なんて目的だとしたら、これもまた本末転倒。
まぁこんな大雑把な構想でやってみようと思う方はそうはいないと思いますが、先例を見る限りこのようなことで失敗している例も少なからずありそうです。
4.間違ったセグメントの顧客を呼び寄せる可能性が大きいことを考慮する
例えば新しいお客さんに来て欲しいという目的だとしても、クーポン情報を発見した常連客がくるかもしれませんよね。私が購入しているクーポンはほとんど行ったことがある店だしw。あるいは安いからちょっと遠くても行ってみるかと、通常の商圏エリア外の方が来るかもしれません。これも実際私そうです(汗)。さらにはグルーポン属と呼ばれるようなクーポンでお得を楽しむだけで、絶対に固定客化出来ないような人種がくるかもしれません。
そのあたりも考慮して、どんなクーポン内容にすると良いのか真剣に考えるべきです。例えば既存客の方に利用いただくとしても、いつもとは違う幸せを感じていただけるような…。
5.フォローアップ施策も独自で考えておくべき
これまで上げてきた注意点から推測しても、ただ単純に人を呼ぶだけでお店がよくなるわけじゃないですよね。固定客化を図ったり、ブランドイメージを高めたり、認知度・露出度を上げていくのも、利用する店舗・企業の考え次第です。クーポンという施策を打ち上げたならば、その効果を少しでも大きくするため、あるいは持続させるため準備をしておきたいところです。
- 既存顧客との関係性維持のための準備
- リアルクーポン施策への転換や継続
- TwitterをはじめとしたファンづくりのためのSNS活動
- 会員獲得のためのツールの準備…
クーポンサービス各社の営業さんは、そのあたりまで含めた利用店のためになる総合的な視野で提案をされたりもしているのかしら?
うまく利用すれば持続可能な大きな成功をもたらす事もできるサービスだと思いますので、利用店舗側としても話題性に飛びついてやってみるというだけでなく、その利用法やそこからどう先につなげていくかなどを真剣に学んでおくべきタイミングになっているのではないでしょうか。

